週報 2021年03月20日

技術

人機一体、JR西日本、日本信号が汎用人型重機「空間重作業人機​」開発プロジェクト開始 | TechCrunch Japan

“汎用人型重機「空間重作業人機​」”の名前だけでかっこいいのでヨシ!

Why are tar.xz files 15x smaller when using Python’s tar library compared to macOS tar? - Super User

大量のファイルをMacのtarコマンドでtar.xzに圧縮したときに比べ、Pythonの機能でtar.xzに圧縮した場合にファイルサイズが15分の1程度になったのは何故だろうかという質問。結論は、tarコマンドを使った場合はファイルがソートされないまま結合されるのに対し、Pythonの機能ではファイル名でファイルがソートされた後にファイルを結合するからというもの。圧縮対象のファイル(JSONファイル群)が、名前順に並べると前後のファイルの差分が小さい時系列ファイルであったため、ソートしてから圧縮するとファイルサイズが小さくなった、というのである。

Chromeで「シークレットモードでも個人情報を収集」発覚、Googleが約5000億円の集団訴訟に直面 | TechCrunch Japan

これに乗っかって5000ドルもらいたい。

表記揺れの影響を受けず不動産物件を特定できる「不動産共通ID」ベータ版が4月公開、APIとして提供 | TechCrunch Japan

社会

6. 言葉の境界はヒューマニズムの境界を超えてはならないー「2020年の危険な言葉」から考える by ドイツのメディアから • A podcast on Anchor(ポッドキャスト)

ドイツに於ける「今年の流行語」ならぬ「今年の危険な言葉」賞である“Unwort des Jahres”の紹介。2020年の受賞は2つ。1つは「コロナ独裁(Corona-Diktatur)」。もう一つは「故国送還代父母制度(Rückführungspatenschaften)」。

コロナ独裁のほうは、民主的な手続きの元に行われたコロナ対策の措置を独裁に例えることで、「独裁」という言葉を軽くしてしまうのが危険という理由らしい。これを聞いたときは「ドイツ憲法(ドイツ連邦共和国基本法)が定めている抵抗権というやつは、いかに民主的な由来を持つ権力に対しても、それに耐えきれない場合は抵抗できるということなのでは?」と疑問に思ったのだけれど、調べてみるとどうも抵抗権はそういう話ではないらしい。憲法的秩序を除去しようとする人間に対する抵抗の権利であるようで、「戦う民主主義」の一つの現れとのこと。ただ、基本的人権の制約をするという段になってくると、それこそ合法的に権力を握ったヒトラー1との違いはいづこかという話になってくるのではないか。

もう一つの故国送還代父母制度のほうは、右翼団体発祥の言葉ではなく、なんとEUの政策なのだが、いかにも邪悪で笑った。難民を受け入れようとしないEU構成国に対して、難民受け入れ義務ではなく難民送還の義務を負わせるという政策なのだが、それに対して「代父母制度」というドイツにおける良い制度(慣習)の名前をつけることで印象をよくしようというのである。

まとめに代えてFrankfurter Allgemeine Zeitung紙の記事が紹介されていたのだが、その「政治に使われる言葉は民衆を政治家の望む方向に導くための言葉である。そして、『危険な言葉』に選ばれるのは、その中で民衆が見破ったものである」という趣旨の論には、はっとさせられた。気づかれていない言葉としては、「難民危機」「国境」が挙げられていた。そこから、政治に使われる言葉に対しては批判的であれと言う。そこまでは強く共感できるけれど、その先の「政治の言葉はヒューマニズムの境界を超えてはならない」は否定したい。ヒューマニズムが袋小路であり、反ヒューマニズムの探求の中に打開策があるかもしれないからだ。とはいえ、それはリスクが大きいために慎重であるべきとは思う(かつて反ヒューマニズムの試みでたくさんのものを失った歴史があるはずだから)。

習主席「中国の夢」 実現阻む官僚主義の宿痾 - WSJ

「社会主義国やってんね~」てかんじで良い。分権を主張するハイエクの気持ちが少し分かった気がした。米帝のプロパガンダかもしれない。

毎週水曜を待つ「文春国会」の様相に - 産経ニュース

ああいう俗な週刊誌が国政に影響している状況に笑ってしまった。

大手カード会社、タイトルが「○○殺人事件」等の漫画や小説のクレカ決済を拒否 | スラド YRO

エロ規制にはもはや慣れてきたけれど、そこまでとは本当なのだろうか。最近のインターネット通販では、本ひとつ買うにしても、サーバー会社、通販サイト運営会社、決済代行会社等々が関わるわけで、そのそれぞれがこういう規制をし始めると表現出来る物の幅がその共通部分のみになってしまう(今後より仮想化が進展すれば関わる会社はもっと増えるかもしれない)。どうにかして商業の価値中立なインフラを整えられないものか。

「メンフィス」でアカウント停止、ツイッターでバグ 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

これ自体はほのぼのニュースなのだけれど、記事の最終段落で「えぇ……」と思ってしまった。曰く、

ツイッターが意図的ではないとはいえ特定の用語を禁止できた点に注目し、ツイートの乱用にもっと対処するよう求める声も上がった。あるユーザーは「ハロー、ツイッター。バグが直って良かったね。今度はナチス(・ドイツ、Nazi)という言葉を禁止してほしい」と書き込んだ。

と。人間はかくも気に入らないものを消し去りたいのかと悲しい気持ちになった。もちろんこういった声の存在は1つ以上であることしか示されてはいないのだけれど、これを記事にわざわざ載せるという意味を考えると……。

日韓の司法の違い 立法権への介入を考える 名古屋大・岡克彦氏 | 毎日新聞

 韓国の司法の政治化には、政治的背景も影響している。

 韓国では大統領と国会議員を直接選挙で別々に選ぶため、必ずしも大統領を支持する与党側に投票されるとは限らない。そのため議会で野党多数となり、政権運営や政策が行き詰まる可能性があるという点は、韓国の大統領制を中心とした議会制民主主義の脆弱(ぜいじゃく)な部分と言える。

 さらに市民団体は、ろうそく集会のようなストリートデモクラシーや裁判闘争を通じて、自らの民意を政策に反映させようとするところが特徴的だ。市民的正義を裁判の場で争うことで、司法的正義と融合させ、政策を実現したり変更させたりする傾向にある。

 市民団体や国民からすると、脆弱さを持ちしっかり機能していないと感じる議会や政府より、司法がむしろ民主主義の有効なツールに見えている点も、司法が政治化する背景になっている。

韓国の司法が政治化しているという話はよく語られるけれど、この記事ではその原因として、議会や政府が十分に民意を反映していないと民衆から思われているために司法が民意の実現の場として期待されてしまう、という理由が提示されているのが面白い。司法が立法権を侵すような事態は学校で習った三権分立の感覚からは懸け離れているけれど、設計や状況次第ではそういうことにもなりうるのかという驚きがある。まるで裁判中に法律が書き換えられているような事態はもはや法治主義から離れているが、それがもしうまくいくようであれば、社会実験として面白い(今のところ上手くいってなさそうだが)。

これに限らず韓国の事情がニュースとして流れてくることは多いけれど、やはり日本との比較対象として、つまり教師や反面教師として良いなと思う。日本と韓国はやはり世界の中では(地理以外にも様々な距離尺度で)とても近い存在であって、制度の違いなどは偶然的な理由で生まれているだろうことも多いからだ(例えば韓国の経済事情は財閥の強力な存在なくして語れないけれど、日本もGHQによる財閥解体がなければ今も似たような状況にあったかもしれないのである)。

米消費にも「分断」の影、銃愛好家のコーヒーも - WSJ

その他

CNN.co.jp : 「鮭魚」に改名する人が続出、スシローの無料キャンペーンで 台湾

ほのぼのニュース。台湾スシロー「サーモンさん無料」に改名者続々 南部の首長が海鮮自慢展開 | 社会 | 中央社フォーカス台湾によれば50台湾元(約193円)で改名できるらしく、安さに驚いた。

(激長)ななどなどなどのこと|うそ|pixivFANBOX

「電子書籍の売れ行きはあまり編集側の判断に影響しない」みたいな話は読んだことがあったのだけど、きららもそういうところがあるのだなと(これは電子書籍の売り上げがあったおかげで継続された話だが)。ななどは面白いのでぜひ続いてほしい(ちなみに私は紙で買った)。連載誌のほうのアンケートもほんとうは出すべきなのだろうけど、元気が足りなくて今まで出せたことがない……。

プーチン氏は「殺人者」とバイデン氏 ロシア、駐米大使召還 写真2枚 国際ニュース:AFPBB News

そんなに笑い事ではないのだけど笑ってしまう。こんな馬鹿馬鹿しいことで核戦争が起きて世界が終わったらいいかもしれない。

4000年前の欧州で女王が君臨? 女性為政者の墓か | ナショナルジオグラフィック日本版サイト

銀の冠を含む数々の副葬品とともに、現在のスペイン南東部で約4000年前に埋葬された女性が、一国の権力を握るほどの人物だった可能性が浮上している。3月11日付けで学術誌「Antiquity」に発表されたこの女性に関する論文は、ヨーロッパの青銅器時代初期における女性の役割を新たに問うものだ。また、国家権力はほぼ例外なく男性優位の家父長制社会の産物であるという、19世紀のドイツの社会思想家フリードリヒ・エンゲルス以来の考え方に疑問を投げかけている。

(マルクス経済学は過去の遺物という雰囲気なのに)歴史観ではエンゲルスの考え方が未だに主流だったりするのか……?と思った。詳しくはまだ調べていない。そういえば最近どこかで「母系社会は様々に探されたが結局見つかっていない」というのを読んだ気がしたが、100分de名著 吉本隆明『共同幻想論』(NHK出版)の註釈であったと思い出した。

書くときにもフォントにこだわりたい 書いていて気持ちいい、お勧めフォントは? - ITmedia NEWS

私個人的には、書くときにはMS明朝にするのが好きだったりする。ある程度の文字サイズまではビットマップフォントになるのだけど(MS明朝はビットマップフォントを内蔵している今や数少ないフォントである)、これがかなり読みやすいのだ。ちなみに、昔は自分でビットマップフォントを埋め込んだフォントを作ってUIなどに使っていたこともある2。ただ、やはり書くときは明朝かなー、と。とはいってもMS明朝にするのは一太郎やWordを使うときだけで、しかもそのような機会はほとんどなく、今この文章は游ゴシックを指定したVS Codeで書いている……。

裁判官 は意外にもよく喋る!?驚きと感動の「お言葉」20選 | 弁護士費用保険の教科書

「ピッカピカの一年生~♪」CMはなぜ復活した? コロナ禍の中で『小学一年生』が快進撃を続ける意外なワケ | 文春オンライン


  1. 異論は様々にある。 ↩︎

  2. 神和電子 - FontForge によるビットマップフォントの埋め込み ↩︎



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