『戦国†恋姫オンライン』をやった話

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この前、戦国†恋姫オンライン〜奥宴新史〜というゲームをしました。その感想を書きます。

何故やったか

だいたいは大河ドラマ『麒麟が来る』が面白かったからです。

そもそも私は戦国の話についてほとんど知りませんでした。高校では日本史を選択しませんでしたし、触れてきた戦国ものコンテンツといえば『境界線上のホライゾン』くらいです。境ホラについては、その後パラドゲーに嵌まったのもあって世界史サイドの話は理解しましたが、日本史サイドについてはあまり深掘りすることはありませんでした(まだV巻までしか読んでいません……)。日本史のおおまかな流れくらいは知っていても、戦国時代にどこにどの武将がいて、何の戦いをして……という話はほとんど知りませんでした。

が、そこで上記の『麒麟が来る』。珍しく最初から最後まで大河ドラマを見たのですが、明智光秀というトップではない下っ端が駆け回る戦国時代史という態であって、なかなかに楽しめたのです。

というわけで戦国時代に興味をもった私は、戦国ものの美少女ゲームがないかなと探してみました。それで見つかったのが、「戦国†恋姫」シリーズです。本当は戦略SLG要素が入っているものがよかったのですが、見つかりませんでした(戦国†恋姫シリーズに関してはゲームジャンルに関する情報が全くありませんでしたが……)。

「好きな子ができるようならソシャゲじゃなくて買い切りのほうがうれしいよな……」などと思いつつも、まあとりあえずブラウザで雑にできるゲームだったので始めました。

お話について

私がやったのは、「外伝『戦国†恋姫』前史」です。ソシャゲ版はオリジナルのストーリーがあるようなのですが、前作たるゲーム版のストーリーのダイジェストが読めるようになっていて、それがこの外伝です。外伝だけ読んで語るなよと言われたら何も言い返せません。ごめんなさい。

さて、主人公はにっけんすけという現代の青年。ある日突然タイムスリップ(というか異世界転移?)し、美少女武将たちが桶狭間の戦いをしているところに空から降ってきます。それで信長に拾われ、なんかよくわからないけれど「夫になれ」と言われ、以降信長の配下として過ごしていくことになります。

信長が「こいつを夫にする」と発表した後の家臣の反応。わかる。

図1

信長が「こいつを夫にする」と発表した後の家臣の反応。わかる。

結婚を認めてもらうために主人公は家臣たちと戦います。この子は滝川“雛”一益ちゃん。この世界の武将たちには「お家流」という名の必殺技があります。ちなみに、主人公は現代で鍛えられていたらしく相当強いです。

図2

結婚を認めてもらうために主人公は家臣たちと戦います。この子は滝川“雛”一益ちゃん。この世界の武将たちには「お家流」という名の必殺技があります。ちなみに、主人公は現代で鍛えられていたらしく相当強いです。

桶狭間の戦いで今川義元を討ち取ったところから始まるので、『麒麟が来る』でも見た話が多く、その点はわかりやすくて良かったです。まずは稲葉山城を落として美濃平定、その後将軍足利義輝と会ったあと金ヶ崎の戦いへ……というかんじです。ただ、そこから先は、主人公が信長とは別の道を行くことになり、「信長の物語」として知っている話ではなくなります。といいますか、この世界では「鬼」が発生しており、人ではなく鬼を倒すのが目標になっているので、全体的に史実とは違う展開になります。それと、主人公は行く先々でいろんな武将を妻にしていきます。ハーレムです。

作品としてのメインヒロインはまず織田“久遠”信長でしょうが、先述の通り後半は信長と別の道を行ってしまうので出番が少なく空気感があります(インなんとかさんみたいな)。代わりに存在感があるのが竹中“詩乃”重治さん。史実でも「今孔明」と呼ばれた竹中重治(半兵衛)さんは、ずっと頼りになる軍師として主人公についてきてくれます。いや、個人的に好きなので存在感があると思っているだけかもしれませんが……。ちなみに、竹中半兵衛が軍師だったことを私はこのゲームをするまで知りませんでした。

「わ、私は半兵衛どのではありませんよ……(大嘘)」。最初は身分を明かさずに主人公に近づいてきた詩乃さんであったが、一瞬でばれていた。

図3

「わ、私は半兵衛どのではありませんよ……(大嘘)」。最初は身分を明かさずに主人公に近づいてきた詩乃さんであったが、一瞬でばれていた。

もう少し詳しいストーリーへの言及は、折りたたみにしておきます。

ネタバレ(クリックで展開): 前半だと、金ヶ崎の戦いのところで泣きました。負け戦なので辛い展開になるのは道理なのですが、ここでの詩乃さんの言葉遣いがとても好きです。
今川“鞠”氏真さんに、死んでも主人公を守れと伝える詩乃さん。「その身に代えても」が譬えではない状況の、その言葉。

図4

今川“鞠”氏真さんに、死んでも主人公を守れと伝える詩乃さん。「その身に代えても」が譬えではない状況の、その言葉。

涙を流しながらもそれを隠し、「安心せい」と叫ぶその姿。リーダーとはかくあってほしい。

図5

涙を流しながらもそれを隠し、「安心せい」と叫ぶその姿。リーダーとはかくあってほしい。

喪失に泣く主人公を𠮟る詩乃さん。強い。もう詩乃さんが主人公でいいのでは?

図6

喪失に泣く主人公を𠮟る詩乃さん。強い。もう詩乃さんが主人公でいいのでは?

……と、詩乃さん名場面集になりそうなのでこのへんでやめておきます。

後半は、詳細は省きますが、メタフィクションっぽくなってきて驚かされました。某キャラの台詞が(明確にではないですが)画面のこちら側に向けられていたようで、まさかハーレム戦国ゲーで第四の壁を破られることになるとは……と戦慄しました。

名前について

先述の通り私は「戦国入門」みたいな気持ちでこのゲームをプレイしたのですが、そんな人間には一つ難点がありました。登場人物の名前が難しいのです。

まず、このゲームに登場する戦国武将おんなのこたちには「通称」があります。今までこの記事でも「竹中“詩乃”重治」などと書いてきましたが、この「詩乃」などはこのゲームオリジナルの名前、「通称」です。ゲームの台詞ウインドウにはこの通称が記されます。

しかし、彼女らはもちろん元ネタの戦国武将の名前も持っています。そして、戦国武将は得てして幼名があったり姓をもらったり、名乗りを変えたりします。場合によっては官職名で呼ばれることもあります。

その点でこのゲームは妥協することなく、戦国武将たちは時に応じてそのいろいろな名前で呼ばれます。というわけで、少なくとも通称と史実での有名な名前一つとの対応くらいは覚えておかないと話についていけません。しかも、登場人物には戦国大名だけでなくその家臣もたくさんいます。つまり初めて聞く名前も多いのです。

「いや誰だよ」とか一人でツッコミながらやるのは楽しかったですが、手元に人物一覧表がちょっとほしかったですね。

長尾“美空”景虎さんの登場シーン。「なんかめっちゃ強そうな子が出てきたけど長尾景虎なんて聞いたことないな」……と思いましたが、調べてみると長尾景虎=上杉謙信でした。長尾氏はもともと上杉氏の家老だったのだけれど上杉氏が落ち延びるところを助けたので上杉の家と関東管領の職を任されたとか。この長尾景虎の養子も景虎を名乗っており「上杉景虎」で出てくるのはそちらなので、調べたときに混乱しました。ちなみにそちらも北条(三郎)“名月”景虎として登場します。もしかすると通称はそういう区別をつけやすくするための措置なのかもしれません。

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長尾“美空”景虎さんの登場シーン。「なんかめっちゃ強そうな子が出てきたけど長尾景虎なんて聞いたことないな」……と思いましたが、調べてみると長尾景虎=上杉謙信でした。長尾氏はもともと上杉氏の家老だったのだけれど上杉氏が落ち延びるところを助けたので上杉の家と関東管領の職を任されたとか。この長尾景虎の養子も景虎を名乗っており「上杉景虎」で出てくるのはそちらなので、調べたときに混乱しました。ちなみにそちらも北条(三郎)“名月”景虎として登場します。もしかすると通称はそういう区別をつけやすくするための措置なのかもしれません。

「『典厩殿』と呼ばれていたこの金髪の子はどうも信繁というらしいな?」と理解したシーン。こんなかんじで小出しで情報が明かされていくこともありました。武田晴信の妹……と言われても分かりませんでしたが、武田晴信=武田信玄でした。

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「『典厩殿』と呼ばれていたこの金髪の子はどうも信繁というらしいな?」と理解したシーン。こんなかんじで小出しで情報が明かされていくこともありました。武田晴信の妹……と言われても分かりませんでしたが、武田晴信=武田信玄でした。

他だと徳川家康は当然のように松平元康であるなど、わざわざ分かりにくい名前を選んでるのではともいいたくなる有様です。が、有名な名前はたいてい死ぬ直前に名乗っていた名前であって、現役のときの名前ではないのでしょう。……ある意味正しい戦国入門な気がしてきましたね。

その他

特筆しておきたいのが、戦国武将たちは女の子であるにもかかわらず「妻」をもっていることがある点です。帰蝶さんを出したかったがための設定かもしれませんが、驚きました。美少女化もので百合が発生しうるとは考えたこともなく、なるほどという思いと少し不思議な感覚を得ることができました。

また、これは後になってからですが、『詳説日本史図録 第8版』(山川出版社)と『戦国大名家臣団 興隆と滅亡』(スタンダーズ)を買いました。たまに開いて眺めているのですが、このゲームで史実へのとっかかりができたために楽しいです。

まとめ

この外伝シナリオを2日で一気にやってしまう程度には面白かったです。ダイジェストなのが物足りないという気持ちと、ダイジェストだからできたのではという気持ちが混ざり合っています。コンテンツを摂取する難しさにいつも苦しめられています。

見た目だけで選ぶなら一番好きなのはこの鈴木“烏”重秀さんです。史実では全く知りませんでしたが……。

図9

見た目だけで選ぶなら一番好きなのはこの鈴木“烏”重秀さんです。史実では全く知りませんでしたが……。



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